秀光人形工房 (ひな人形、五月人形、日本人形)

ひな人形をしまう時は、よくはたきをかけてきれいに埃を払ってしまって下さい。通常の時よりも少し強めにパタパタして、目地に詰まった埃も払ってください。細かい目地やはたきのかけずらい所には、歯ブラシや絵筆等を使うと埃を払いやすくなります。お顔を保護する為に巻いている「面紙」を必ず巻いて下さい。これが無いと箱の中でずれた時にお顔に傷が付いてしまう事があります。あまりきつく巻かずに、髪の毛に注意して巻きます。入っていた時と同じようにしまうのが基本ですが、わからなくなってしまった場合、無理に押し込むようにすると曲がったり壊れたりしてしまう可能性があります。必ず同じようにしまわなければいけない訳ではないので、他の箱等にしまっても良いでしょう。

台や屏風等の部品類は、乾拭きしたりはたきをかけたりして汚れを取ってからしまって下さい。黒い部分は余り強くこすると傷が付いてしまうので、優しく拭いてください。古くなった下着など、肌触りの良い綿類の物で拭くと良いでしょう。どうしても取れない糊跡のようなものは、ガラスクリーナー等の水性の物を使うと落ちる場合があります。蒔絵や金細工などの装飾された部分は直接触らないようにして下さい。加工が取れてしまう危険性があります。

お人形の持ち物類は、小さい部品をなくさないようにビニールの袋や紙袋等に一まとめにしておきます。雪洞は丸い部分(風袋)をつぶさないように箱にしまいます。とがった部分や部品をなくさないようにお道具類をしまいます。それぞれがこすれないように紙等で詰め物をしながら丁寧に箱に収めます。お花やオブジェは花びらが崩れないように箱にキチンと固定します。その際、隙間があるからと他の物を詰め込まないように注 意しましょう。

小さく収納する為に、いろいろな方法で小さく出来るよう組み立て式になっている物が多くあります。最初に飾り付ける時にやみくもに出してしまうのではなく、しまう時のことを考えて出していくと後で困らなくなります。特にコンパクトな桐箱収納セットや三段などの台類、お道具などの場合、しまっている状態をメモや写真等で記録しておくと良いでしょう。しまうのが億劫になると出すのも億劫になってしまいます。

収納場所はなるべく湿気の無い所を選んでください。天袋や押入れなどの場合、なるべく高い所にしまって下さいね。ナフタリン等を入れると化学反応で品物が傷んでしまう場合がありますので、なるべく入れないほうが良いと思います。どうしても心配な場合は、シリカゲル等の乾燥剤が良いでしょう。入れ過ぎない事が肝心です。桐箱に収納の場合はほとんど防虫剤は必要ありません。現代の高規格住宅の場合、お雛様の一番の大敵はカビです。湿気のこない場所や環境をお選び下さいませ。