鯉のぼりの素材によって大きく3つに分けられます。
[ 綿 ]
丈夫で染料の乗りもよく、化学繊維を使用した鯉が出るまで最も多く使用された素材でした。水に弱いので雨が降ると急いで降ろさなければならなかったり、害虫対策など保存にも気を使わなければなりませんでした。また、綿100パーセントの品はとても高価なため、一般的ではありませんでした。
現在ではナイロンやアクリルと融合した原反が出来、その弱点も克服しました。
[ ナイロン ]
軽くて水に強く、色落もしにくいなどの特徴が鯉のぼりの素材として最も適しています。軽い素材のため少しの風でもよく泳ぐので、今では一番多く製品化されています。 現在では綿の糸を織り込んだり、アクリルと融合した原反が出来て、光沢や艶が出せるようにもなり、発色もきれいになっています。
[ ポリエステル ]
ナイロン生地を改良した鯉のぼりに適した素材として人気があります。生地に光沢があり、しなやかで耐光性に優れています。染料の乗りもよく、耐久性もあるので高級品にもよく使われます。また、織り方によってキラキラと光沢が出るように綾織加工も出来、特徴の出しやすい素材となっています。
それぞれ原反メーカーによって呼称が違いますが、普通は「平織り」・綿に近い風合いの「綾織り」・光沢があって目の細かいサテンの「朱子織」など、原反の特徴を生かしたデザインを心がけて製作しています。また、原反染め上がりの後に、特殊加工としてもう一度金色を染めたり、本金箔を張り付けますが、他社製一般はアルミ箔の上に金色を塗った黄金色鯉(ゴールデン鯉)が普通です。秀光人形工房で採用している「はがれない丈夫な本金箔押技術」は、日本でも新潟の1メーカーだけしか生産していない、貴重な技術です。 本物の金の箔を元反に
のせ、特殊技術でどんな状況下にも耐えうるように加工致しました。何年経っても金の輝きが美しい鯉のぼりは、ほとんど当工房の鯉のぼりです。